オカリナには寿命がある
オカリナはお手入れが必要ないので便利ですが、その一方で楽器に寿命があるという欠点があります。その理由は、オカリナという楽器はパーツ交換ができないからです。
寿命といっても突然音が出なくなるわけではなく、「音質が低下して本人が我慢できなくなる」というのが正解です。毎日吹いている人で5年が目安でしょうか。

最もデリケートなのは音が鳴る穴(チャンバー)のエッジです。吹けば吹くほどエッジは削られますので、新品のときと比べれば明らかにその音質は劣化します。
もちろん個人差もあります。唾液を吹き込んでしまうような人だと更に寿命は短くなります。唾液が埃と結合して塊になるとウィンドウェイを塞いだり、エッジに付着して振動を鈍くします。
開いた穴から覗いたときにクズや埃の塊がエッジ付近に付着していたら、ウィンドウェイに強い勢いで水を通すと除去できるかもしれません。しかし、これは専門家に任せるべきです。
テレホンカードのような硬い紙を細く切って歌口から中にいれて掃除する方法もありますが、それで逆に楽器を壊してしまうかもしれないのでお勧めはできません。
関連ページ
- オカリナの歴史
- オカリナの起源は南アメリカのアステカ文明(15世紀ころ)とされ、それがヨーロッパ(イタリア)に渡って今の形になりました(19世紀ころ)。
- オカリナの構造
- 歌口から入った息はエッジに当たります。息が二つに分かれるときに周囲の空気を振動させ、その振動をオカリナ内部で増幅させるのです。
- オカリナは簡単?
- オカリナの音色は奏者のテクニックにもよりますが、そのほとんどは楽器そのものが持っているポテンシャルに依存しています。
- オカリナのお手入れ
- オカリナは陶器ですので表面を拭かなくても錆びたり変色はしません。その点で、オカリナはとても気軽な楽器といえます。
- 世界的オカリナ奏者
- この半世紀でオカリナという楽器はこの日本の地で大いなる発展を遂げました。そして、今やオカリナといえば日本のメーカーや日本人奏者を抜きにして語ることができません。
- オカリナ演奏スタイル
- 庶民でもオカリナ演奏を楽しめるようにと近年ではアンサンブル演奏が主流になってきています。
- オカリナの替え指
- 運指には基本の形はあるものの「これでなければいけない」というものではありません。
- オカリナ練習場所
- オカリナもけっこう大きな音で鳴るのでアパートとかで練習するのは周囲に気をつかいます。そこで考案されたのが専用の消音器です。